10年来のクライアント様が、年末年始に半額キャンペーンをした「自己開華カスタ
マイズコース」３回を決めていただいての１回目、ライフコーチングをしている途中
でクライアント様が、あ～‥といったお顔をされました。
そう～か～と声には出さないけれど、腑に落ちた表情。

このクライアント様はまじめな方で、良き人になろうと日々努力もされています。
お聞きしていると、よくそんなことを毎日していられるな～、きっとトイレの神様がいらしたら、さぞ喜んでいることだろう、ということをしていらっしゃる。

しかも大勢の出入りのある場所なので、人に知られないように、朝早い時間に出かけてコッソリと。もし、人が近づいて来たら顔を見られないように隠れてしまうのだとか。

これぞ「陰徳」という見本のような行い。そして、「陰徳を積もう」と思ってやっているのではなく、ただそんなことをしないといけない気がしてと、まじめにおっしゃる。

そんなクライアント様と、その日テーマにしたのは「自己評価」。

聞けばこの方には毎夜寝る前にしている習慣があるそうな。
その日１日のできなかった点を振り返るのだとか。あれができなかった、これがだめだった、どうしてあんなことになっちゃったんだろう？と。
本当にまじめだな～と思いつつ、お聞きしてみました。「それで、自分をほめることもしてるの？」

しかしそれには、目を丸くして、いえいえとんでもないというような返事。なぜ自分をほめるという言葉がここで出てきてるのかがわからなそうな、不思議そうな。

毎日の反省、もちろんそれはとても大事。原因を探り、改善点を考え、次の行動を変えていく。その積み重ねが、人生をより良いものにしていってくれます。
しかし、このクライアント様の惜しい点は、×にしか目をむけていなかったこと。一人の人の時間の中には、×だけじゃない、〇や◎や△もたくさんあります。

そして、反省してより良い人生を目指す以上に大事なのは、自分という時間の、〇も◎も△も×もすべてを同じように受け取り、認めること。
自分というすべてを、まずはジャッジなしで受け止めてあげる。
反省はその上に建つもの。

×××の日だってあるし、△△△の日だってあるし、当然◎や○ばかりのうれしい日だってあります。
でも、自分に×をつける癖のある人は、×しか意識できなくなって、自己卑下が強くな
り、自己肯定感が低くなってしまいます。もっと自信をもって生きられるようにと努力しているのに、結果は、その逆の×××の自分になってしまいます。

×だけ見ていても、〇だけ見ていても、人は弱くなってしまいます。

クライアント様には、次回までのホームワークを出しました。
今日からは、自分に〇も△も×もみんなまとめて、自分に「私頑張ったね！」と言って寝てくださいね。

先日、このクライアント様が別のワークを受けに来られました。「自己開華カスタマ
イズコース」の２回目の予定にはまだ間があるのに、どうしたのかな？と思ったら、
この間に、別のセッションを受けたいとのこと。そのたたずまいが、何となく今までの雰囲気と違っているように感じられました。

あれからまだ２週間。けれど、いつものどこかしら周りの目を気にして、少しおびえ
ていたような雰囲気が薄れて、声も前よりハッキリしているし、力強くなっていました。それは長くお付き合いしている私だから感じられたくらいのわずかな程度だったのかもしれません。けれど、その声に、私はこのクライアント様の意思を感じました。

ご自分の想いで生きることに許可が出たのかもしれないなと思いました。
次回お会いするのが楽しみです。